ポジティブ思考(プラス思考)について

今回は「ポジティブ思考」について話をします。

成果=やり方x取り組む姿勢」特に取り組む姿勢が大切と何度も言っています。

取り組む姿勢や考え方、その時の気持ちが結果に大きく影響します。

前回に幸せの話をしましたが、幸福感は人間の脳と組織に競争優位をもたらすことが分かってきました。

人は、幸福感を覚えているとき、つまり心のあり方や気分がポジティブであるときに、頭がよく働き、やる気も生じ、結果的に「ものごと」がうまくいく。

ですから、パフォーマンを発揮するときの「どんな気持ちで」が大事なのです。

幸福感には、現在のポジティブな気分と将来に関するポジティブな展望の両方が含まれます。

だから、将来に向けての目的・目標設定が大切なのです。

このように幸福感には、ポジティブな気持ちが含まれており、考え方も「ポジティブ思考」です。

人の幸せにとって最も重要なことは

  • 意味ある(価値ある)人生の目標を追求すること
  • チャンスに気づき、つかむこと
  • 楽観的で感謝に満ちたマインドセットを養うこと(マインドセットについては次回以降取り上げます)
  • 豊かな人間関係を大事にすること

と言われます。

これらを日々の生活の中で心がけ、ポジティブな気持ちでのぞむには、どうすればよいか。

人は本能的に「ものごとのポジティブな面よりネガティブな面に注目しやすい」性質を持っています。

たとえば、「良いニュース」と「悪いニュース」どちらのニュースが注目されやすいか?

それは「悪いニュース」の方が圧倒的に注目され、記憶に残りやすいのです。

メディアのニュースも圧倒的に「悪いニュース」が多いのが実情です。

ネガティブが多いと「ものごと」を悪い方に考えてしまうし、気分も滅入り、人生も楽しくないのです。

そうしたら、ネガティブをゼロにした方がいいと考えがちですが、ポジティブ心理学の多くの研究では、ネガティブはゼロにしない方がよいと。

ですから、ネガティブをゼロにするのではなく、ネガティブを時々吐き出さないと健康に悪いし、ネガティブを一切口にしない人、弱音を吐かない人、すべてのネガティブを我慢する人はメンタル的に辛い状態になる可能性があります。

だから、ネガティブをゼロにするのではなく、ポジティブを多くするのが、賢明です。

それでは、ポジティブを増やすには、どうすればよいのか。

また、ポジティブとネガティブは日常生活の中で、どのぐらいの比率がよいのかを話したいと思います。

まずは、ポジティブを増やすには、幸福感を増やすことです。

ただ、幸福というのは、主観的なもので、誰にとっても同じでないので、私たちにはそれぞれ自分に合った「幸福感が得られる行動」があるものです。

たとえば、好きな歌を聞く、友人とおしゃべりをする、テニスをする、ペットを可愛がる、人によってさまざまです。

そういう前提でポジティブを増やす方法をみてください。

  • 瞑想する

瞑想の仕方はいろいろありますが、毎日5分だけ、呼吸に意識を集中するといいです。

ほかのことを考えないようにすることですが、思考が迷い出したら、ただゆっくりと呼吸

に意識を戻すことです。すこし練習が必要ですが、もっとも効果の高い「幸福感」を得られる方法です。

  • 何かを楽しみにする

たとえば、お気に入りの映画をみることを想像しただけで、脳内のエンドルフィンのレベルが27%も上がる研究結果があります。

何かの活動の一番楽しい部分は、多くの場合、それを楽しみに待っている時間です。

楽しい旅行を計画しているときなどです。

このように将来の楽しみを期待すると、脳の快楽中枢が活性化し、幸福感を得られます。

  • 意識して人に親切にする

家族や友人でも、また見知らぬ相手でも利他的な行為をすると、ストレスが軽減され、精神の健康度が高まります。

このことは2000人以上を対象とした大掛かりな研究を含め、たくさんの実証的研究によって、確認されています。

まさしく利他の観点で他者・社会に対して目的や目標を設定するとよいでしょう。例として奉仕活動や清掃活動です。

まずはじめは親切を意識的にやりましょう。

  • 運動する

運動すると、快楽をもたらすエンドルフィンという脳内物質が放出されます。

だが、運動の恩恵はそれだけではありません。

身体的な活動は、モチベーションを上げ、自己統制感を増し、ストレスや不安を減らし、「フロー」の状態を生じさせます。

そのために、気分がよくなり、仕事の能率が上がるのです。

「フロー」とは、人が最も生産的になっているときの「完全に没頭した状態」のことです。

身体的な活動は、気分を向上させる効用があるだけでなく、その効果が持続することが特徴です。

ウォーキング、ジョギング、サイクリング、動的ストレッチ、体操など、とにかく体を動かすことがいいのです。

  • 固有の強みを発揮する

誰しも何かしら得意なことがあるものです。

人にアドバイスをするのが上手だとか、小さな子供の相手がうまいとか、ケーキを焼かせると天下一品とか、どんなことでも自分の得意分野のスキルを使うときに、幸福感が湧き出ます。

最近幸福感が感じられないと思えば、得意分野に立ち戻って、やってみるのもいいのではないでしょうか。

  • お金を使う(ただし、モノを買うのではない)

誤解のないように、「幸せはお金で買えない」です。

単にモノを買うのではなく、他者や社会のためにお金をつかうこと(向社会的消費)で、その人の幸福度を高めます。

モノを買ったときに得られるポジティブ感情はあります。

しかしその感情は短時間で消失し、長続きしないのです。

  • ポジティブな感情が生じやすい環境をつくる

私たちを取り巻く物理的な環境は、心の持ちようや幸福感に大きく影響します。

環境は完全にコントロールすることはできませんが、そこに幸福感を吹き込む努力はできます。

部屋やオフィスの机に愛する家族の写真を置くとか、また天気の良い日は20分ほど外で過ごすとポジティブな気分が高まるだけでなく、思考の幅も広がり、作業記憶が改善されるという研究結果もあります。

昼休みにすこし外に出るとか、昼ご飯は遠くの店まで歩いていくとか、いろいろと工夫は出来ます。

また、ネガティブなニュースが流れていれば、TVを切るとか、環境を意図的に整えることは可能です。

まとめますと、

  • 瞑想する
  • 何かを楽しみにする
  • 意識して人に親切にする
  • 運動する
  • 固有の強みを発揮する
  • お金を使う(ただし、モノを買うのではない)
  • ポジティブな感情が生じやすい環境をつくる

どうですか、そんなに難しいことではないと思います。日々の生活の中で、すこし意識してやってみてください。

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